その昔、某大手新聞社で長年経済に関する取材や記事に携わっている記者さんに、「経済と宗教について書いたりしないんですか?」と質問したことがある。マックス・ヴェーバーの『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』が話題になったか、ならないかの時期だったけれど、「仲西さん。経済に宗教はタブーなので書けないですよ」と割と強めに否定されたことがある。

私的には「一般紙はそんな感じかしら」と思っていたところに、日経ヴェリタスで「トランプ政権と福音派」という目一杯、経済×宗教をぶっこんできてくれたことに、心地よさと“ようやく、良き時代がきたか”という万感の思いを胸に、このブログを書くモチベーションにつながった次第。

現在、ライターとしての本業は、ほとんど経済関連。ただ、私の名前で検索すると、実は仏教関連のものがワラワラと出てくる。キャリア的にも、経済関連の取材よりも、宗教関連への取材・執筆の方が先だったりする。今でも経済関連は大好物だけど、日本の仏教関連も割と得意な領域だ。──ま、ブログのタイトルどおり、本人の信仰はプロテスタントなんですけどね!(大いに日本人的)

それはさておき。私の所属している教派が(仏教でいうところの宗派かなあ?)、福音自由という福音主義と自由教会運動の流れを汲むところでして。日経ヴェリタスの記事にもある通り、福音派ってもうゴリゴリの“原理主義”なんですよ。わかりやすく言うと「聖書に書かれていることがすべて正しいのである」という考え方。──この辺り、多神教的で和を尊ぶマインドの日本人には理解しづらいところだと思う。よく“キリスト教は一神教で排他的だ”と言われるが、ほぼその通りだから笑。ただ、あくまでも“ほぼ”であって、決して“他の宗教を人が迫害してもよい。迫害せよ”となんてことは一切許されてはいない。だからもしクリスチャンが他の宗教を迫害していたら、それは“異邦人を愛せ”という言葉に反すること。もちろん、他宗教に対する妥協も違うわけですけどね(この辺、リアルに日本に住んでたらややこしい笑)

今回の日系ヴェリタスでは、福音派の説明と、その福音派がいかにトランプ政権を支えているかが書かれている。経済も宗教もやってる人間としては、面白い記事だ。

何より、日本の投資家たちに好んで読まれている媒体に、プロテスタントのことが詳細に書かれており、キリスト教のことを知ってもらえるきっかけになれば、クリスチャンの端くれとして僥倖の至りではある。一方で、記事を俯瞰で見たとき、福音派は“前時代的な原理主義”的な書かれ方をしているので、宗教が政治力を持つことのヤバさを感じたし「やっぱり政教分離原則って大事だよね」と心底思ったりもした。

経済と宗教は、やっぱり奥深いし面白い。