ここ最近の相場の大暴落の中、グーッと考えている。リーマンショックもそうだったけど、「相場が暴落後、実体経済もリセッションになる」場合において、一体何が重要なのかを突き詰めていったところ「雇用」だということに行き着いた。株式相場がどうなろうと、基本的に一般の人には関係が無い。特に日本の東証一部は外国人が75%が買っている状態だから。そんな一般の日本人にとって、身近に実感するのが、日々の糧を失うことだ。今回のコロナショックがまだ織り込んでいないのは、まさにその「雇用」の部分だと思う。

前回のリーマンショックの後、「雇用」は一気に冷え込んだ。折しも、小泉改革で非正規労働者が急増するという構造変化の煽りを受けた。「派遣村」がメディアで取り上げられたのが2009年。リーマンショックを受け、雇用が喪失した結果だ。

今回のコロナショックは、2019年に相場が急激に下げた「フラッシュ・クラッシュ」とは違い、「ヒト・モノ・カネ」という実需に対して、大きく影響を与える。そういう意味では「金融危機発のリーマンショック」よりも、より深刻な事態だと言えそうだ。

さらに、コロナショックで爆下げの中、これから織り込まれるのは「コロナのせいにして、損を表に出す」ということ。何でもかんでも「コロナのせい」にしてしまえる状況は、事態をさらに悪化させるだろう。

ただ、明るいと思えることもある。「オリンピックの延期」だ。そもそもは「オリンピックは予定通り開催されるべき」というのが前提になっているし、マーケットも、今の所はそれを願っている。だから、もし「オリンピックの延期」が決定すれば、株価にとっては大きなマイナスにはなるだろう。しかし、それは一時的なものだと私は思っている。

もし延期になれば、直前になって噴出している課題に対し、1年かけて解決をすることができる。しかも、「不景気対策の財政出動」という大義名分を背景に、大胆に予算を組むことができるし、使うことができる。そうなれば、今時点の「ふわっとした、東京オリンピック景気」が続く、もしくは加速するだろう。

さらに、国家の予算が付けば、テレワークやテレビ会議といった新しい仕組みが一気に拡大して、ネット時代において旧態依然としていた社会構造そのものが大きく変革する。そこは希望であり、期待したいところ。

──なので、完全にベアスタンスの私ですが、もし「オリンピックの延期」が決まれば、その下げは拾いにいく所存。逆に、予定通り開催で上がれば、売り玉を作るチャンス。どちらに転んでも良い。今のところは。