凄い時代が、来た。学術会議の候補者6名を、政府が拒んだ件である。

本当のところ、こういう話は書きたくはない。だって、リスクの割りにメリットがほぼないから。ギャラゼロで、リスクだけは被るなんてもっての他だからだ。右だろうが左だろうが、原稿料の多い方になびく。私は、そんな末端物書きだ。

そんな私がなぜ、こうしたことを書くのかといえば、やっぱりとはいえ物書きの端くれではあるからだ。文章を書き、それで禄を食む以上、権力に全飲みされるのはマズいと思う。

その辺りの感覚は、作家の赤川次郎さんが「表現を仕事にする人間は、反権力的であるべき」と書いておられたのを見た少年の頃から、変わってはいない。

日本学術会議は幅広い分野の科学者たちが「政府に対する政策提言」などを行っている専門集団だ。今回問題になっているのは、政府の意向に逆らい忖度しなかった科学者6名の任命を拒んだこと。その説明も「法的に」の一点張りのみで、説明にはなっていない。

学術会議は、あの大(おお)右の、当時の中曽根康弘首相でさえ、任命を拒むなんてことはなかった。独立性が担保されてしかるべきだから、当然のことだ。

つまり、今回のことは極右を超えたあり得ないレベルの権力行使であり、もっともっと社会は騒ぐべきなのだ。

安倍政権が「忖度」の政治で、上級国民がどうだどか言っていたけど、此度の菅政権がやってることは、そんなレベルじゃない。ほんと、もっとちゃんとしましょうよ、と思うけどまあヌルっと社会はスルーするだろうなあと思いつつ。

──とはいうものの。「スガノミクスは正義だ、って記事、1文字50円で1万文字頼みます」と言われたら、普通に書いてるとは思うが(笑)